「自信たっぷりに振る舞う人」の自信は本物?

  日本人は総じて自己評価が低く、自分に自信が持てない国民性であると言われています。
国際舞台においては、謙虚過ぎる振る舞いは、積極性が足りないと評価されることもあります。
RAYS色彩心理診断では、そういった「自信のなさ」が、診断カードの配置に現れることが多くあり、どちらかといえば、コンプレックスや、精神的に負担になっていることをあぶり出すのが、診断のひとつの目的でもあります。
また、その人が本来持っている、表には出ていないエネルギーや底力も、カードの配置に表出することがあります。
ふだんは自信なさげに、集団の中では目立たないように振る舞っている人が、診断行ってみると、実はとてもアグレッシブな性格であったり、エネルギッシュな強い意志の持ち主だったりすることがあります。

心理診断実例レポート

そうかと思うと、その真逆の人もいます。
自信がないゆえに、わざと尊大な態度で人に接し、過剰なほど余裕たっぷりに振る舞う。外から見ると一見自信家のように見えますが、内情はその逆なのです。
世の中には、多くの素晴らしい功績を残し、皆に尊敬されている立場でありながら、実は、自分自身を認めていないという人が存在します。ですので、常に人から賞賛され、尊敬されていることを確認していないと、安心できないのです。

皆さんも周りを見回してみると、そういう人がいることに気づきませんか?
過剰なほど偉そうに振る舞う人。何かというと自分の肩書きや権力を誇示する人。過去の功績について延々語らずにはいられない人。そしてそういう人は、たいてい「凄いですね!」「あなたは素晴らしい!」という、相手の評価を引き出すまで、話は止まりません。
このタイプの人の色彩心理診断を行ってみると、驚くほど、内面の自信のなさ、自己評価の低さが、色カードの配置に現れてきます。このタイプの人は、感受性が鋭く、多くの場合、繊細で傷つきやすい面を持っています。

最近はパワーハラスメントがよく問題になりますが、このハラスメントの背景にあるのも、権力を振るう側の「自信のなさ」が理由だったりすることもあります。
例えば、部下でありながら、自分に対する尊敬の念を感じられない、慇懃無礼で本心からの服従をしていない……そう感じた時に、何が何でも従わせようと、力を誇示してしまうことがあるのです。
500枚近くの色カードを使って行うフル診断では、様々なクライエントの隠れていた顔を映し出します。その結果は、診断者の私だけではなく、診断を受けたその人自身が、自分自身の内面を再確認し、驚くこともあります。
「自分自身と向き合う」
それが色彩心理診断の目指すものです。
(文責/佐野みずき)