色彩心理診断士の役割とは?

  皆様から「色彩心理診断は、占いみたいなものですか?」と聞かれることが時々あります。確かに巷には、色彩を使った様々な「占い」が存在します。
  またファッションの世界では「顔映り」にポイントを置く「カラーコーディネート」という技術もあります。  ですが、『RAYS色彩心理診断』は、「占い」とも「カラーコーディネート」とも異なります。

  色彩心理診断は、色による心理的、生理的影響を分析・統計化したものです。 被験者の方の8割から9割が当てはまる、統計的な裏付けのある研究です。
「では、カウンセラーのようなものでしょうか?」という質問もありますが、これには「よく似ていますが少し違います」お答えしています。

心理診断実例レポート

カウンセラーはクライエント(被験者)をリードする立場にありますが、色彩心理診断士は、リードするのではなく、相手の方の心に寄り添うのです。 大変、抽象的な表現ですので、かえって色彩心理診断というのが、わからなくなる……とおっしゃる方もいるかもしれません。 もっと簡単な言葉でいえば、色彩心理診断は、「コミュニケーションツール」でしょうか。
人は自分のことをわかっているようで、意外に気付いていないことも多くあります。  
職場の人間関係が息苦しく、もう少し楽に接する方法を模索したい。
苦しい生活の中で、問題点を明確にし、なんとか打開策を見つけたい。
私の色彩診断を受けにくる方は、そういった「自分探し」の一環として捉えて下さる方が数多くいらっしゃいます。
 
『RAYS色彩心理診断』では、多数の色カードを使って、自分の気持ちのままに色を配置します。
そして、色彩心理診断士が、その色の並べられた意味をお伝えすることで、「ああ、実は私はこう考えていたのだな」「ああ、こんなに言いたいことがあるのに、我慢していたんだ」「本当はこういうことがやりたかったんだ」……などということをご自身が知るのです。
自分のありのままの気持ちを知ること……それがいちばん重要なことなのです。
色彩心理診断は、そういった「気付き」を提供する、「自分の心と会話するためのコミュニケーションツール」です。もちろん診断を受けてくださったクライエントの方に、私からアドバイスをすることもあります。ですが、実はそれが一番の目的なのではなく、自分の真意を見つけることが、最も大切なことなのです。
そして、問題解決の答えを導き出すのは、その人ご自身です。その場で私からお伝えするアドバイスというのは、プラスアルファに過ぎません。
私は、色彩心理診断士の役割は、クライエントの姿を映し出す「鏡」のようなものだと思っています。
心理診断実例レポート

自分を映し出す鏡は、様々なところに存在します。 たとえば、理解のある親や先輩、親しい友人の存在がその「鏡」です。 親しい友人と話していると、頭の中で漠然としていたことが、具体的な形を取り始める……という経験が皆様にもありませんか? また、親や先輩、友人に自分のことを説明しようと話しているうちに、自分の本当の気持ちに気付いてハッとする……そういった経験が皆様にはないでしょうか?
これがコミュニケーションによる、「気付き」ということだと思います。 よき友人というのは、自分をクリアに映し出してくれる「鏡」……。 そして色彩心理診断は、色を通して心をクリアに映す「鏡」であると、私は思います。 (文責/佐野みずき)