「色彩の研究」は、未来を拓く新しい学問

色」は太陽が生み出す光の、波長の長さの違いで作り出されています。
私たちが日常的に光と呼んでいるものは、厳密には可視光線(Visible Ray)で、電磁波の一部です。 放送に使われる電波、レントゲンに使われるX線、日焼けを起こし、殺菌作用のある紫外線、体を温める赤外線など、これらはすべて電磁波です。 実は、私たち人間が目を通して「色」として認識しているのは、電磁波のごくわずかな領域の波長なのです。

X線や紫外線、赤外線などの電磁波が人間の心身に大きな影響を与えることは、よく知られています。 当然ながら、電磁波のひとつである色(可視光線)が人間に及ぼす影響も大きいはずなのですが、なぜかこのジャンルの研究は、遅れをとっていました。
色彩の研究は歴史こそ古いものの、学問としてのポジションは極めてローカルなものでした。

専門の研究者も多くはなく、特に日本では、色彩の専門家といえる学者が登場したのは、ごく最近のことです。 ですが、近年「色彩心理学」は、子供の心を読む児童心理学の一ジャンルとして、商品の訴求効果を高める販促ツールとして、美容や予防医学に活用できる新しいメソッドとして、注目され始めました。
現在、多くの研究者によって、このジャンルは日々発展し続けています。「色彩心理学」は、私達の未来を大きく変え得る、新しい学問といえるでしょう。

「色彩の研究」は、未来を拓く新しい学問

古代から近代への「色彩心理学」の変容

人間の深層心理や健康と、色のつながりの研究は、紀元前の中国、古代エジプト、ギリシャ時代までさかのぼります。紀元前の中国や古代エジプトでは、色によって診断、色によって治療する「色彩治療」が行われたという記録があります。シャーマンによる占いとの境界が曖昧なままに、さながら先祖の言い伝えのように、ローカルに生き延びてきたのが「色彩心理学」の世界でした。「色彩心理学」が、学問のひとつのジャンルとして位置づけられるようになったのは、18世紀に入ってからです

「古代から近代への「色彩心理学」の変容

「色彩治療」のひとつといえる「宝石治療法」が、古代エジプトの文献から発見されています。宝石は「光を集める石」で、宝石の発する光・色が病気を治すと信じられていました。クレオパトラはワインに高価な真珠を溶かして不老不死を願いました。また眼病の予防薬にはオパールが使われ、脳神経の発作から守るにはエメラルド、血の汚れを防ぐにはガーネットが効くと考えられていました。BC640年頃のエジプト王は、赤、緑、黄色、褐色など様々な色の碧玉を、症状に合わせて首に巻いたといわれています。

バラエティに富んだ近代の「色彩心理学」

20世紀に入ってからは、多くの学者たちが「色彩心理」の研究を始めました。心や体のどの部分にどの色が影響し、どのような病気に何色が効くのか、最近は、さまざまな研究によって明らかになりつつあります。
インドの色彩研究家、ディンシャー・ガディアリ医師は、特定の色が特定の内臓に影響を与えることを発見、古代から使われていたカラーセラピーを近代的な形にアレンジし、治療に活用しています。スイスの哲学者であり心理学者の、マックス・フィッシャー博士は、色に対する好きか嫌いかなどの主観的な反応を用いて精神物理学的状態を計測し、『リュッシャー・カラーテスト』を開発しました。

『RAYS Color Therapy(レイズカラーセラピー)』と『リュッシャー・カラーテスト』は、方法論も診断結果も異なります。 ですが、「心身に与える色彩の影響」を前提にデータを収集・分析・体系づける、メソッド開発の基本的な姿勢は同じです。

バラエティに富んだ近代の「色彩心理学」

20世紀に入ってからは、「色彩心理学」の研究者の増加と共に、さまざまな色彩心理診断ツールが開発されました。 色のついたガラス玉やボトルを使った、大変楽しく美しい診断法や、運勢占い的な手法の診断法なども登場しました。 ですが、『RAYS Color Therapy(レイズカラーセラピー)』では、こういった診断法とは一線を画しています。 概して心理診断は、曖昧で抽象的なものになりがちですが、RAYSのカラーセラピスト、メンタリストは、可能な限り情緒的、感覚的な診断は避けるように心がけています。 ベースは、RAYS色彩心理研究所が独自に収集した約5000人の統計データです。 内面への深いアプローチは、時にシビアな実情をクライエントに提示することもあり、それが『RAYS Color Therapy(レイズカラーセラピー)』の特徴とも言えます。